一時期戸建て住宅はアーバンモダン化の傾向がありましたが、最近は海外生活経験者の増加で家も洋風な輸入テイスト住宅の復活が見受けられます。
テレビCMやファッション雑誌の写真・広告などを注意深くみてみると、オーセンティックなブルックリンスタイルやニューヨークスタイルのインテリアを数多く見つけることができるでしょう。
常に新しいライフスタイルを提案している大手ハウスメーカーなどは、顧客満足度が高くなる様な洋風住宅のインテリア商品開発に努めています。
今回は、再注目の洋風スタイルの住宅とその中で使われているキッチンについてです。
洋風住宅とニューイングランド様式
仕事で横浜に行った際、少し時間があったのでと住宅展示場を回ってみました。
往々にして大手ハウスメーカーの住宅デザインはお決まりの現代的なマンションのような住宅が立ち並んでいますが、中には洋風建築の住宅も何棟かあります。昔から三井ホームなどは2×4建築としてエクステリアもインテリアも洋風を取り入れた住宅ですが、最近は販売価格を抑えたためか少し建売風なデザインのモデルハウスもあります。
その中で、典型的な輸入住宅もありました。それもニューイングランド様式の住宅です。
「ニューイングランド様式」の住宅はアメリカでは典型的な住宅デザインで、「17世紀にイギリスからアメリカ東北部(ニューイングランド地方)に移り住んだ移民によって建てられた独自の住宅様式」のことです。
豊富にとれた針葉樹の板材をオイルステンや・ペンキで塗装した外壁と鋭角な切り妻屋根が特徴です。
洋風なキッチン
モデルハウスの一つに入り早速キッチンを案内してもらうと、そこは北米スタイルのキッチンです。
北米スタイルとは、木製ドア製で框タイプのキッチンデザインのことをいいます。天板は天然石(最近ではクウォーツ天板も多くなってきました)
参考:
吊戸棚の上にはクラウンと下にはスカートが取り付けてあるので更にトラディショナルでフォーマルな雰囲気です。
シンクや水栓金具はコーラー社のものでしょうか。白いシンクがピカピカで美しいです。
日本のキッチンメーカーや造作などのオーダーキッチンでは見たことのないデザインで、やはり輸入キッチンのこだわりがあります。
L字のコーナーのカウンターは御影石でしょう。御影石は高級キッチンとして外国ではよく使う素材です。
機能面でも熱いお鍋などを直接置いても人工大理石のように変色しませんし、傷もつきません。耐久性は高い天板です。
コンロはIHを採用。これはカウンターをすっきりと(ガスコンロは五徳があるので)みせる効果があります。またIHの方がガスコンロより調理時の熱や煙が出にくい特徴があります。レイアウトはよく考えられています。
シンク前の大きな窓はアメリカ/マービン社製?大開口でラウンドトップ。国内では(株)サンタ通商が輸入販売していたと思います。
ダイニングのカップボードもキッチンと合わせたキャビネットで作ってあり、これもこのキッチンルームを一つの統一した空間にまとめることにとても有効です。
飾り棚として扉は透明ガラス。内部上部にはダウンライトがついているので、食器も美しく映えます。
正しく至福のキッチンと言っても過言ではありません。