建築費のコストが上がり新築やリノベーションの費用対策はどうされていますか。
最近ではキッチンを施主支給にして費用を抑えるお施主様もいらっしゃいます。
【施主支給】は聞きなれない言葉ですがそれで本当にキッチンが買えるのでしょうか?
今回はキッチンが本当に安く買える【施主支給】について説明します。
施主支給とは
「施主支給」とは
キッチン工事などにおいてリフォーム店を通さず、施主が直接メーカーと契約して納品・施工など行うことです。
建築業者のマージン(利益)を排除するのでその経費分安く工事が行えます。
メーカーの原価は安いのに何社も中間業者が入ってそれぞれが利益を乗せるので結果高いものになってしまう日本特有のシステムです。
食品なんてそうですね。
「業務スーパー」や「コストコ」など小売り店を介さず直接消費者に安く販売していますが、これの建築版の考え方が「施主支給」なのです。
ただ、新築やリフォーム時にシステムキッチンを決めるのは重要で大変なことですし、特に住宅において一番費用がかかるところです。
キッチン>浴室>洗面 の順に費用がかかりリフォームをしようと思ったとき「キッチンを直したい」という要望がナンバーワンです。
そして、その重要なキッチンはショールームに行って、実物を見て決める方がほとんどではないかと思います。
あるいは、リフォーム会社の営業マンやコーディネーターと一緒に勧められるまま、大手メーカーのショールームに2社ぐらい見学に行っていませんか?
もっとリフォーム工事のコストが下げられるのに残念です。
施主支給の第一歩は営業マンと距離をおくこと
施主支給でやりやすいのはキッチンと洗面台です。
キッチンは、基本的に床の上に置いて、水道・電気・ガスをつなげるだけです。
水道・電気は近所の業者さんに。
ガスは東京ガスとか大阪ガスに頼めば接続してます。
その前に、基本的な事をいうと・・・。
施主支給でキッチンのコストを下げるには、結果からいいますとリフォーム会社の営業マンとショールームに同行するのを避けることです。
それはなでぜしょう。
各工事業者の経費(マージン)は、新築で契約金額のおよそ20%、リフォーム業者で30%~35%と言われています。
小さな工務店より大手の名だたる大手のハウスメーカーやリフォーム業者の方が利益をたくさん取る傾向にあります。
当然ですよね。
大手さんの方が、ショールーム費や広告やらアフターメンテナンス専属スタッフなどの経費がたくさんかかります。
大手のリフォーム会社で35%の経費をのせたとすると、契約金額200万のキッチンに対して70万もの営業利益があります。
リフォームの大工工事費や設備工事費ではそれ程利益を乗せれないし、特に壊してみないとわからない部分も多いことですしね。
そして、大手キッチンメーカーのショールームって綺麗で、お洒落で、とても夢がありますよね。
立派なカタログを作り価格も載っていて、ユーザーに良品だとPRできます。
リフォーム会社の営業マンが、ショールームに連れていって店のコーディネーターに説明や図面・見積を全部まかせて、納期も1か月以内で納品できますよって、まさに早期契約コースです。
新築の営業マンに比べリフォームの営業マンの営業ノルマはきついです。
毎月のように何物件もリフォーム現場を扱うので、手離れがいい国産のI型タイプが好きです。
納期が3か月もかかる輸入キッチンは、今月のノルマ達成ができないので大嫌いです。
だいたい、営業マンが同行する場合は、施主がメーカーと直接打ち合わせしないよう、施主支給にならないよう監視するためについてくる場合もあります。(違ったらゴメンなさい)
そして、シンクやアフター対応など大手メーカー品が良いと説得してきます。
そこのところをよく知った上で同行をお願いしましょう。
でも、厳しいリフォーム予算の中お気に入りのキッチンを買うには、そう「施主支給」しかありません。
営業マンさんごめんなさい。
リフォーム会社に払う35%の経費を全部無くすことはできませんが、経験上10%ぐらいは圧縮することは可能です。
リフォーム会社経由のキッチン200万が、施主支給だと180万。
20万の削減です。
これは大きいですね。
ショールーム展示アウトレットなら20%も安く購入できることも。
施主支給でキッチンを安く買う15の注意点
施主支給でキッチンを購入しようと決心された方は、下記のことを注意されたら良いと思います。
- リフォームの営業マンと同行しないで、自分でショールームをまわってみる
- 土日は混んでいるのでできれば平日がよい
- あからじめ、好きなデザイン(「シンプルモダン」とか「トラディショナル」とか「カントリー」、「鏡面」「木製」など)を決めておく
- ショールーム・会社の規模だけで判断しない
- キッチンだけでなく他の建材・インテリア(フローリング、家具、照明など)もトータルな商品を扱っていればなお良し
- キャリアがある(フレキシブルなオーダーや機器・現場に詳しい)スタッフが対応してくれる店がよい
- 事前に訪問日時を電話確認して訪問する(施主支給できるキッチンメーカーは小さなお店が多いです。先方のデザイナーも基本的にショールーム担当者ではないので突然の来店だと予約が入っていることも。)
- 施主支給対応ができるかリフォーム業者・キッチンメーカーそれぞれに確認する
- 納期に惑わされない(輸入品は通常納期は3か月程度かかる)。欲しいものがあれば待つ
- リフォーム会社の営業マンが「今月契約してください」とお願いしてもすぐに印鑑を押さない
- しつこい営業マンの場合は、リフォーム会社を変える(と言ってみる)
- 水道・電気の接続はキッチン業者はしない。これは工務店に施主が頼むこと(床・タイルも工務店。キッチンパネルはキッチン業者が施工することも)
- 契約前金が必要(お客様とキッチン会社の直接契約になります)
- 小さなオーダー(造作)メーカーとの契約は慎重に(少人数でやっている会社はアフター対応などトラブルの話も多々あります)
- 自己責任で(様々な問題はご自身で解決することになります。それが出来ない方はリフォーム会社経由で購入することをお薦めします)
施主支給のまとめ
今回は【【施主支給】とは?キッチンをお得に購入できる15のポイント】ということでブログを書いてみました。
いかがでしたか?
キッチンを施主支給にするだけで10%~20%安く買えるメーカーもあります。
契約書のサインをする前に勇気をもって「キッチンは施主支給します」とはっきりとおっしゃってください。
でも気持ちよく「キッチンの施主支給も大丈夫ですよ」って言ってくれる建築会社ばかりなら良いのですが。