施主様より作りたい高級キッチンがモデルハウスに展示してあると聞き、調査のために住宅展示場に行ってきました。大概高級住宅街の展示場には坪単価もそれなりにするので高級キッチンの展示比率も高くなります。そこで住宅展示場に足を運びました。そしてその実例を使い筆者が考える高級キッチンのノウハウを説明していきたいと思います。
高級キッチンを作るノウハウ
輸入キッチンメーカーで選ぶ
高級キッチンは当然ながら高額です。安い費用で高級キッチンはできません。軽自動車の価格でベンツが買えないのと同じです。
という訳で輸入キッチンのメーカーの中から選んでください。輸入キッチンは輸入経費が国産キッチンより余分にかかるので価格が高いことは当たり前ですが、高級感ともなるとやはり扉のデザインと機能じゃないでしょうか?
得てしてドイツやイタリアのキッチンはフラットな扉デザイン、北米の扉デザインは框タイプ。好みもありますが、框タイプの方が高級感があると思います。(フラットなデザインは今では誰でも安く作れてしまう)
レイアウトはオープンアイランドで
住宅に於いて今やキッチンは見せ場ですので、それなりにカッコ良く作らなければなりません。
そこでアイランドキッチンをオススメします。一般的にはシンクがLDに向いていてカウンター式でスツールを置いたりします。
簡単な食事や作業も出来るので機能的でありお洒落です。
天板はクウォーツストーンがいい
天板はクウォーツストーン(人造大理石)で。
人工大理石でもいいのですが、最近はクウォーツストーンの価格もこなれているので奮発してはどうでしょうか。
飾り棚が欲しい
アイランド全面に座ってもいいのですが、そこまで必要ない場合はカウンターの横に照明付きの飾り棚もお洒落で良い思います。
コンロの前には人は座らないのでこの部分を収納にするデザインはよく提案しまうす。
オープンキッチンの場合は、リビングダイニングからよく見えるのでその部分を飾り棚にしティーカップやワイングラスをかざるとお洒落なショーケースになります。
LED照明をつけると更に食器がきれいに見えます。普通のと透明なガラスでもいいですが、輸入キッチンのカットガラスのようなアンティークガラスにすると高級感アップです。
モールディングでドレスアップ
国産のキッチンにはみられませんが、北米のキッチンデザインとしてよく見受けられるデザインです。框扉をさらに引き立てキッチンを高級家具としてみせてくれる効果があります。
クッカーは輸入機器の4口IHで
コンロはIHがやはりいいですね。
魚屋焼きは必要なし。魚は魚焼き器じゃあなくても専用ロースターでも焼けます。コンロのロースターを掃除するのは面倒で結構たいへんですしね。電気式のロースターは安いし使ったあとの手入れは確かに楽です。
そして国産IHと輸入IHの違いはクッカー後ろの空気穴が開いているかどうか。
輸入のIHには排熱口がありません。(ご自宅のコンロが国産のものであれば見てください。穴が開いて網がついているでしょ)穴があいているとそこに食材が落ちてしまったら掃除出来ませんしね。
掃除を楽にする目的なら国産より、ドイツのIHがお薦めです。それに4口あると鍋がいっぺんに使えます(国産は3口)。
ホーローシンクがお洒落
最近人工大理石のシンクもありますが、人工大理石のシンクの汚れは落とし辛いです。
色がついているタイプもあり汚れは目立ちにくいですが白色の人工大理石と同じ。人工大理石は意外と柔らかい素材なので傷が付きやすく、その傷にばい菌が入ってしまうことは十分考えられます。清潔感でいえばステンレスが一番で、ホーローシンク2番です。
ただ、ステンレスのシンクはインテリアとしては今一つ。ホーローシンクは変わらない美しさを約束します。
お勧めはホーローシンクです。
オーブンや電子レンジはビルトインですっきり
電子レンジを家電収納に入れて隠したいとの要望は多いですが、ここではあえてインテリアとして積極的に見せていきます。
国産にはお洒落なビルトイン機器はないのでドイツのミーレにしようかなと思います。オーブンと電子レンジは別々に横に並べます(縦に重ねるこのも可能)。電子レンジとオーブン一体型の機器はドイツにはありません。なぜならオーブンを使っている時に電子レンジは使えないので逆に不便だからです。
ミーレの機器なら隠さないで、逆に見せていきたいのでは?
トラディショナルなキッチンの高級感は誰でもはっきりとわかる
「高級感あるキッチンとは何か」ということで今回は、トラディショナルな輸入キッチンを見てきましたが、本当に説明が要らないということが良くわかりました。
まず誰が見てもそのこだわりは格別なもの。その扉の仕上げに良さに加えて、美しさだけでなく機能美とレイアウト。オーダーキッチンメーカーや国産キッチンメーカーが追いつくにはまだまだ時間がかかるかもしれません。